香りの散歩道


夢千代日記

墨絵・朝野泰昌
「朝野家 香りの散歩道」
この番組は、山陰 湯村温泉、朝野家の提供でお送りします。

今日のお相手は、私、木村匡也です。

冬空に湯けむりが立ちのぼる、山陰の温泉街(おんせんまち)を舞台にした昭和のドラマ、『夢千代日記』をご覧になったことがありますか。

主人公の夢千代を演じたのは、吉永小百合さん。
母のあとを継いで芸者の置屋を営みながら、ひたむきに生きている女性です。
その置屋で、三味線を弾きながら鳥取民謡の「貝殻節(かいがらぶし)」を陽気に歌う、人間味あふれる芸者の菊奴(きくやっこ)を樹木希林さんが演じていました。

脚本を手がけた早坂暁(はやさか・あきら)さんは、戦時中、海軍兵学校から故郷の松山に帰る途中、原爆が落とされた直後の広島を目の当たりにしたそうです。
その経験から、広島で胎内被爆をした女性が主人公のドラマ、『夢千代日記』が生まれました。

昭和56年に放送されたこのドラマが、今また再放送されています。
ロケ地となった山陰の湯村温泉には、街を流れる春来川(はるきがわ)や源泉の荒湯(あらゆ)など、ゆかりの場所がたくさんあり、今も当時の面影をとどめています。

また、ドラマの世界を再現した「夢千代館」に足を踏み入れると、そこはまるで昭和の香りがする温泉街。
ドラマがつないでくれた縁で、広島の平和記念公園にある「平和の灯(ともしび)」を受け継いだモニュメントも置かれ、夢千代さんの祈りのような明かりを灯しつづけています。

みなさんも、冬の湯村温泉を訪ねてみませんか。


「朝野家香りの散歩道」この番組は、山陰 湯村温泉、朝野家の提供でお送りしました。

*毎週水曜日・FM山陰.他で放送中  ↓mp3です。 wmp等でお聞き下さい。

11月分は現在放送中に付き、もう少々お待ちください。


『朝野家・香りの散歩道』は朝野家提供で、

毎週水曜日FM山陰(16:55~17:00)放送、日本海新聞に掲載されます。



香りの散歩道TOPへ
 /  TOPへ  / 歳時記へ